チェイス・アンリがドイツチーム入団!無名選手を伸ばした指導とは?

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福島県の尚志高校出身のサッカー選手、チェイス・アンリ選手がJリーグのチームに加入せず直接ドイツのチームに入団しました。

長身を生かしたヘディングの強さ、足元の技術の高さ、そして攻撃時の組み立てに定評があり、Jリーグチームをはじめどのチームに入団するのか注目されていましたが、一気に海外チームに入団するということで大きなニュースとして取り上げられましたね。

これまでJリーグチームに入団せずに、海外チームに入った選手はいなかったわけではありませんが、高校卒業後すぐに海外へと渡った選手となると、2022年現在は横浜・F・マリノス所属の宮市亮選手や横浜FC所属の伊藤翔選手など本当にごくわずかです。

チェイス・アンリ選手にドイツチームからオファーがあったのは、同チームですでに日本人選手(遠藤航選手、伊藤洋輝選手)が活躍しているとかいくつかの理由があると思いますが、やはりチェイス・アンリ選手にそれだけの能力がないとプロとして契約するはずはありません。

中学生時代は無名、尚志高校入学後もなかなか芽が出なかったというチェイス・アンリ選手がここまで成長したのは、「長所を伸ばす指導」があったからだと言います。

チェイス・アンリ選手の成長の秘密を調べてみました。

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無名チェイス・アンリがA代表パートナーになるまで

無名のチェイス・アンリ選手は高校3年生の時にサッカー日本A代表のトレーニングパートナーになっています。その経歴をざっと見てみましょう。

神奈川県横須賀市出身。父親がアメリカ人(元軍人)で母親が日本人です。

3歳から12歳までアメリカ・テキサス州で過ごしているので英語は堪能で、この点は海外移籍の大きなアドバンテージとなったでしょう。

多くの日本人選手は言葉が通じなくて監督や他の選手とコミュニケーションが取れなくて伸び悩む選手も多いので。

そして、中学生になるタイミングで日本に戻ってきてサッカーを始めました。

中学生時代はFWからCBにコンバートされた時期で、徐々に才能を伸ばしていきますが多くの人の目に留まるまでではありませんでした。

中学校卒業後、神奈川県内の高校からも誘いがあったみたいですが、当時の尚志高校のパスサッカーに非常に魅力を感じ、また自立心も培いたいとして寮生活も自ら望んで受け入れました。

この向上心がサッカー選手そしてのターニングポイントだったかもしれません。

尚志高校入学後は1年生で全国高校サッカー選手権に出たり、年代別の日本代表に呼ばれたりして、もともと持っていた身体能力に加え技術を身に着けたり戦術理解を深めたりして、選手としてレベルアップしていきました。

元日本代表のSBだった内田篤人さんが

「とんでもない化け物」

と形容していたのが周囲の期待の高さを表しています。

無名の選手から化け物へ変貌を遂げたチェイス・アンリ選手。

尚志高校サッカー部の「長所を伸ばす」指導方針がチェイス・アンリ選手にピタリとはまりました。

チェイス・アンリの長所を伸ばした指導とは?

チェイス・アンリ選手は、尚志高校入学直後は全く歯が立たなかったと言います。

もちろん尚志高校は毎年全国大会に出場するようなチームですから、体も技術もしっかりとしていた選手がそろっています。

チェイス・アンリ選手は、体育座りをして泣いていたこともあったそうです。

それほどの差を縮めたのが「長所を伸ばす指導」です。

最初の頃は体育座りして泣くこともあった。そのときに『できなくても気にすんじゃねぇ』って言ったんだけどね。確か、アンリがある試合で退場したんだ。綺麗な形でボールを奪えたけど、2回目は無理していって退場してね。その後に泣いてしまった。やっぱり、選手はちょっとしたことがきっかけで伸びる。俺は選手のいいところしか見ていない。悪いところがあってもいいところが上回ればいいじゃないって思う。だって、パーフェクトな選手はいないんだから。悪いところばかり指摘すると、選手は伸びないんだよね。

2022.4.8 「サッカーダイジェストWEB」より抜粋

尚志高校サッカー部、小室雅弘コーチの言葉です。

もちろん監督の仲村浩二さんも同じ考えだったでしょう。

選手の将来を見据えて伸び伸びとプレーさせ、ミスにフォーカスする指導はしなかったといいます。

尚志高校は2020年の全国高校サッカー選手権でベスト4に入っています。

鹿島アントラーズのFW染野唯月選手を育てるなど、選手の長所を伸ばす指導というのは実を結んでいます。

その指導とチェイス・アンリ選手の向上心と自立心が組み合わさっての成長ということができそうです。

彼自身の中では高校3年間の成長はかなりの自信になっていると思います。

そうでなければ高校卒業後すぐに海外挑戦という選択肢はないと思います。

「自分ならやれる」

そういう判断ができるほどチェイス・アンリ選手の中では大きな確信があるということです。

日本の無名選手がドイツで暴れる姿が見たい!

高校、大学卒業後直接海外チームに挑戦した日本人はたくさんいますが、なかなか厳しい現実が待っていたのも事実です。

でも、チェイス・アンリ選手ならやってのけると思っています。

コミュニケーションは問題ないし、何よりもここまで伸びる選手もいないと思うからです。

困難にぶち当たってもチェイス・アンリ選手なら突き破って成長していけると信じています。

「なんだ、あの日本人は!すごいプレーしやがる!」

ってドイツのサッカーファンを驚かせる。

そんな光景を楽しみにしています。

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